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試作加工

『鉛フリーはんだの圧延加工0.005mmに挑戦!』

『鉛フリーはんだの圧延加工0.005mmに挑戦!』
鉛フリーはんだの圧延加工まずは0.025mmを作成。
弊社のシート圧延機で鉛フリーはんだをどれくらい薄くできるか実験してみました。
今回の鉛フリーはんだは組成がSn-3.0%Ag-0.5%Cuの一般的なものを使用します。
実績としては0.03mmまで圧延したことはあるので、まずはお問い合わせいただいたことのある0.025mmを作成してみます。

弊社では約8mm厚の棒はんだから圧延を行います。
はんだ以外の金属では8mmから0.025mmまで同じ機械で圧延はできないと思いますが、はんだは柔らかいので圧延できてしまいます。
0.035mm付近までは割と順調に圧延できるのですが、0.03mm付近になりますと箔にシワが入ってきてしまい、なかなかシワ取りに苦労します。
0.03mmよりも薄いものの作成となりますと、いろいろと工夫しながら圧延を行います。

0.025mmは弊社圧延機の最大サイズである100mm×100mmが作成できました。(弊社のシート圧延機は小型のため100mm×100mmが最大になってしまいます。)

最薄はどれくらい?
次にどれくらい薄いものが作成可能か限界に挑戦してみます。
0.025mmで100mm×100mmができたので0.02mmでも作成できるかと思いましたが、シワが寄ってきてしまい100mm×100mmは作成できませんでした。
薄くはできるのですが、シワが入ってしまうため、製品として出せるサイズは薄くなるほどどんどん小さくなってしまいます。
あまり小さすぎても使用できないと思いますので今回は50mm×50mmを作成できる最薄の板厚まで圧延を行います。

かなり苦戦しましたが0.005mmで50mm×50mmができました。
はんだはとても柔らかくこれよりも薄くなると取り扱いが難しく、弊社では0.005mmが最薄になりそうです。

SAC_0.005t.jpg

今後も様々な金属の圧延に挑戦!
今回は一般的な鉛フリーはんだを圧延しましたが、今後はその他のはんだも圧延してみたいと思っています。
次は銀ろうの最薄に挑戦してみたいと思います。