『表面粗化、0.01mmに挑戦!』
厚みは前回の5分の1!以前、0.05mmtの加工を行いましたが、今回はさらに薄い材料の表面粗化にトライしました。
材料は前回同様80mm幅のチタン箔とステンレス箔ですが、厚みは0.01mmtと前回の5分の1の厚みです。
〇チタン箔TR270C-H 0.01mmt
(左側:加工前 Rz 0.832μm 右側:加工後Rz 1.310μm)
前回ほどの違いはございませんが、右側(加工後)の方が光の反射が抑えられています。
〇ステンレス箔SUS304-H 0.01mmt
(左側:加工前 Rz 1.232μm 右側:加工後1.276μm)
チタン箔同様に右側(加工後)の方が反射しておりません。
0.01mmtで粗さを求めると…
上の画像は、粗さと形状保持の両立を目指し、粒径の小さい研磨材を使用して加工しましたが、より粗くするために粒径の大きいもので加工すると、このようになります。
〇ステンレス箔SUS304-H 0.01mmt
左側の材料は、先ほどの加工後のステンレス箔、右側は粒径の大きい研磨材使用したものです。(同じ原反を使用して加工しております)
右側の材料は、粗さ自体はRz 2.200μmと粗くなりましたが、下の画像のように全体的に反りが出てしまいました。
試しに材料をカットしてみました。
左側の材料はカットしても形状を保っていますが、右側は筒状に丸まってしまいました。
まるで、図太い注射針のようです…。
粗化と形状保持の両立は困難
結果としては、0.01mmtの粗化加工ができましたが、前回の0.05mmtと比べると加工前後の数値の差が小さいことが分かりました。
やはり、0.01mmtと厚みが非常に薄い材料のため、粗さを求めようとすると、形状保持が困難となってしまうようです。
ご希望仕様にもよりますが、加工前後で粗さの違いを求めたい場合は薄くても0.05mmt程度での加工をおすすめします。